アトピー性皮膚炎 「治療しているつもりなのによくならない」「ステロイドを塗りたくない」

            と思っていませんか?

            アトピー性皮膚炎は、アレルギー反応を起こしやすい体質と

            敏感乾燥肌質という2つが絡んで発症します

            炎症の強い時期は、比較的強いランクのステロイド軟膏を1日1~2

            回塗り、おさまってきたらプロトピック軟膏の1日1~2回外用法に変更

            し、更にプロトピック軟膏を1週間に何度か塗り続ける事によって、良

            い状態を、積極的に前向きに寛解維持していく方法が、推奨されてい

            ます

            更にもっと良くなっていけば、保湿剤単独のスキンケアを行います

            再燃の兆しが見えた時は、最小限の炎症で済むように、早めにプロト

            ピックを再開、あるいは、ステロイドを時々塗ります 

            適切な外用療法を続けて、皮膚の状態を荒らさないようにする事で

            皮膚へのアレルギー物質の侵入をブロックできるようになるのです

            継続して治療する事が大切です 悪化した時だけの最小限の治療

            では、良い方向に進みません

脂漏性皮膚炎   頭、顔、胸、背などの、脂っぽい部分にできる湿疹

           マラセチアというカビの一種が関与していると言われています

            皮膚炎を抑えるステロイドと、カビに効く抗真菌薬の併用が有効です

            抗真菌活性のあるシャンプー、石鹸も有用です

            よく、寒い季節に悪化します

            ストレス、不規則な生活、繰り返しやすい体質が絡んでいますが、

            生活習慣を改め、ビタミンを積極的に摂取したり、悪化しにくい 生活

            スタイルを目指しましょう

足の水虫(足白癬) 足の指の間や足の裏が痒くありませんか?

            水虫かもしれないし、足の湿疹かぶれかもしれません

            治療は異なります 

           一度皮膚科で真菌検査を受けてから治療を始める事をお勧めします

            水虫でもないものに、市販の塗り薬を付けてかぶれて受診される

            というケースがよくあります

            また、困ったことに足の蒸れやすい人は、足水虫と足の湿疹と両方

            あることがあります

            また、水虫菌の種類やその人の過敏性等から、とても炎症の激しい

            タイプの水虫もあります

            一言に水虫と言っても一筋縄ではいかない治療に難渋するケースも

            あります

            個々に適切な治療が求められます

爪水虫        薬を飲んで治しましょう  1ヶ月の内、1週間だけ毎日8カプセル

            を飲んで、これを3回(3か月)繰り返すパルス療法と、6ヶ月間毎日1錠

            を続ける方法いずれか

           年齢、持病、常用薬等の制約があり、定期的血液検査も必要です

            爪に水虫(白癬菌)がいると、体のあちこちにうつる温床になります

            内服治療を行えない方、薬を飲みたくない方には、最近開発された

            爪水虫用の塗り薬で治療する事もできます  爪の病変が強度でない

            方には、半年間以上続ける事で、効果が期待できます

            また、足底がガリガリ硬くなる角化型の水虫もあります  水虫だと

            認識しないまま、家中に水虫菌をばらまいているかもしれません

いぼ         手足のイボは、まずは液体窒素凍結療法、 治りにくいものには、

            外用、内服、色々な方策をそれぞれに考えて併用治療します

            長期難治の足底のイボには、免疫療法等も取り入れたり、

            患者様本人の治そうとする気持ちと併せて、試行錯誤する内に

            小さくなっていく事も経験します

            足の裏のイボを魚の目だと思っている人←(注)治療法が違います

ニキビ       赤みの無い細かいブツブツが、ニキビの始まりです このいわゆる

           微小めんぽうをできにくくする塗り薬があります  肌質によっては

           とてもよく効きます  赤くなったニキビには、抗生剤の投与が必要

           ですが、効きにくくなったりして、薬の変更が必要になる事もあります

           また、夏に急にできるニキビには、マラセチア真菌によるものもあり、

            治療法が異なります  大きめのブツブツができ、毛虫皮膚炎と

            間違えられる事があります  市販のニキビのお薬で治らない或いは

            悪化した時は、早めの受診を勧めます

くろなまず     前述のマラセチアというカビの一種による癜風(でんぷう)と言う

            皮膚病  胸、背、腋等に夏場悪化する皮膚の褐色斑

            よく再発します  夏に、一度抗真菌薬を短期内服する事も治療の

            一手です  逆に色が白くぬけたままになる事もあります

            早めの治療がよいでしょう

手荒れ        なるべく原因を取り除くのが一番ですが、保湿機能のよい

            ハンドクリームを頻繁に塗りましょう  痒みブツブツには、ステロイド

           がよく効きます  切れて痛い所には、亜鉛華軟膏をリント布に

            伸ばして貼り付けます  バンドエイド等で被っているとカンジダの

            温床になります  手の水虫、カンジダ症も潜んでいる事があるので

            注意が必要です  ステロイドを塗り続けていて、爪の周囲が腫れて

            きたり、爪の先が浮いてきたりしていると、爪カンジダ症や爪周囲

            カンジダ症を併発している事もあります

男性型脱毛症   内服治療になります 自費診療で、再診時8700円  若い方から

            中年の方まで多くの方が、内服中の効果を実感されています

            市販されているリアップ外用液との併用も推奨

うつる脱毛     普通の円形脱毛症ではない脱毛があります

            格闘技競技者などの間で、人から人へうつる真菌症です

            いわゆるカビの一種が原因の脱毛です

            カビに効果のある薬の内服が唯一の治療法です  塗り薬は

            かえって悪化させます  早めに少し長期に内服すれば治癒します

            が、こじらせると脱毛がそのまま回復しなくなります

顔の肌荒れ     かぶれもあれば、脂漏性皮膚炎もあれば、酒さという体質的なもの

            もあれば、顔への不適切な塗り薬によるものもあれば、種々様々な

            ものがあります 治療に難渋する事もあり、一喜一憂しないで、治療を

            継続する信頼関係が大切だと思います  多くの化粧品が溢れていて

            ある人にとっては、肌の正常なバランスを乱すものもあると思います

            回復のためには、シンプルに、低刺激の保湿剤を使う事を

            お勧めします

乾燥肌        寒い時期、空気が乾燥すると、肌も乾燥してカサカサになります

            入浴直後に、水分をしっかり閉じ込める保湿剤が必要になります

            刺激の無い良質なものを、選択しましょう

            激しくなった痒みは、保湿剤だけでは鎮まりません  ある程度の

            期間、ステロイドを併用する必要があります

            アトピー肌の方は、夏の多汗時も、保湿剤使用を励行する事を

            お勧めします  汗の成分が皮膚の中へ刺激として侵入しにくく

            なります

皮膚腫瘍      良性のもので、経過観察でよいものもあります

            良性でも炎症を伴う可能性のあるもの、あるいは、悪性を疑われる

            ものについては、関連病院にご紹介して、最善の治療を選択して

            頂いています  足の裏のほくろは悪性のものとの鑑別に、

            デルマトスコープという拡大鏡が有益です  心配なほくろがあれば

            ご相談下さい

            液体窒素冷凍凝固で対応できる、良性で表面的な腫瘍(老人性イボ

            等)は、希望されれば適宜処置致します

            『できものができた』と言われて来院される方には、色々なケースが

            あります  本当の腫瘍の事もありますが、癤(せつ)という、いわゆる

            ”おでき”や、帯状疱疹やウイルス性のイボであったり様々です

帯状疱疹      水ぼうそうウイルスの再活性によるもの

            体の一部の片側に、痛みを伴う細かい水ぶくれができます

            皮膚に現れる前から痛みが出る事が多いので、皮膚科以外で色々

            検査を受けている方もいます   もちろん、異常は見つかりません

           皮膚症状が出て5日くらいまでに非常によく効く特効薬があるので、

            なるべく早期の受診が大切です  帯状疱疹後の神経痛の予防の

            為に、最重要です

じんましん     食べ物による急性じんましんの中で、食べるだけなら大丈夫でも、

            食べてすぐに運動する事で、激しいじんましんがでるタイプのものが

            あります  食後30分ぐらいは、やはり、ゆっくり過ごしたいですね

            慢性のじんましんは、原因不明のものも多いです  焦らず、気長に

            抗アレルギー剤で症状を抑える事をまずは、目標にしましょう

            そうしているうちに、体の反応性が次第に落ち着いて来ると言われて

            います

光線過敏性皮膚症   皮膚外面から付着したもの、あるいは、体内に摂取したものが

               皮膚に到達して、そこに光線が当たることによって皮膚炎が

              生じる事があります  一度の光線暴露で発症する事もあるし、

               しばらくの潜伏期の後、発症する事もあります

               また、原因不明の光線過敏症もあり、毎年、春先から初夏  

               にかけて、顔、頚、手背、前腕等の露出部に、ブツブツや紅い

               斑等ができます  真夏になると症状が治まる事もよく経験

               します   原因不明なものには予防が大事で、春先から

               紫外線対策を心掛けましょう  帽子、日傘を用いながら、

               日焼け止めクリームを正しく塗る習慣が必要です

               白くならないクリームもあるので、男性も使用できます

               身体が慣れないうちに、急に強い紫外線にひふを曝さないように

               用心して下さい

 

 

      ・・・・・・・・・・・・回復される経過を共有できるように

                   誠実な診療を心掛けています・・・・・・・・・・・